カビが生えてしまった臼の削宇り直し例です。コロナで3年間餅つきが中止になり、落ち着いたので餅つきを再開しようと臼を出したらこのような状態だったそうです。
こうなったらまずは熱湯で臼を洗いましょう。カビを除去するだけでなく殺菌もできます。ただ、このようにカビが生えてしまうと黒いシミになってしまいます。
カビが生えたばかりだったら・・・
カビが薄っすらと生えたばかりの場合は、キッチン用除菌アルコールをたっぷり吹きかけて数分間置いてからカビを拭き取り、ドライヤーで表面を乾燥させます。カビの原因は水分で、除菌アルコールには水分が含まれているため、必ずドライヤーで乾燥させてください。ドライヤーで表面を乾かしたくらいでは臼のひび割れがひどくなることはありません。
削ってどのくらいシミが綺麗になるのか
手チョウナで1回目の荒削りをした写真です。臼が湿った状態のためわかりにくいですが、カビがシミになって残っています。正直なところ、もうダメかと思いました。
粗削りを3回した後に仕上げ削りをした写真です。まだ少しだけシミが残っていますが、ほとんどわからない程度になりました。今回は3年間という長期のカビだったのですが、ここまで綺麗になるとは思いませんでした。
削ってみないとわからない
この臼はカビのシミがほとんどわからない程度になりましたが、削ってみないとどの程度綺麗になるかはわかりません。カビが生えたらできるだけ早くに削り直すことをお薦めします。
ひび割れにはシミが残ることも
ひび割れ部分はカビのシミが残って黒い線になってしまうことがあります。
新しい臼のカビはシミになりやすい
新品の臼がカビた場合はもっとシミが深くなると思われいます。臼は原木を1~2年寝かせて作るのですが、材に水分が多く含まれた状態で販売されています。そのため、カビが生えやすくてシミが深く浸透しやすいので、購入後1~2年間ほどは保管にご注意ください。