第六章 臼のデータ集

サイズのデータ集計について(6-1)

臼のデータ集計について

臼の修理で出会った100基の臼のデータを集計してみた。主に外径、高さ、深さを計測したものだが、関東地方の臼を中心にデータを集計しているため、地方により大きく数値が異なると予想される。外観や掘り形状については判断が難しいため詳細な集計はしていない。

なお臼を計る本来の単位は「尺」や「寸」なのだが、今回は「㎝」で計測している。

臼の大きさは上部外径が基準

臼の大きさは上部の外径を基準とするのが一般的。外径は丸太の直径で決まるのでごまかせないため。それでも外側の削り落としの量や太い方を上にするか下にするかで変わってしまう。最大径としないのは太鼓型の臼は中程が最大径になり、下広型は下部が最大径となり、臼により計測部分が異なるため。内径は縁の幅を薄くしたり、返しの有無でかなり変わってしまう。また、「○升搗き」という言い方もあるが、これは臼屋の主観で基準がないうえ、掘り形状などで大きく変わってしまう。

データ収集した臼について