臼職人で杵職人の一年ブログ2

カテゴリー「道具 」の投稿

手押しカンナ壊れる

手押しカンナ杵の柄を作っていたら、小型の手押しカンナが変な音がして壊れてしまいましたぁ。修理に持って行くと、こんなご時世ですからいつ治るかわからないとのこと。去年はバンドソーが壊れるし、20年近くやっていると色々と壊れてくるんですね。

杵柄用に加工した角材手押しカンナは正確な直角を出すのに便利な道具です。カシ材を杵柄用に正確な仕上がりサイズの角材に加工していたのですが。角材は作りためてあるので次の行程に移ります。

杵作りは鉛筆削りから

鉛筆を削って杵作り杵製作を始める前には鉛筆を削ります。何となく気を引き締める効果があような感じがして。鉛筆削り器は使いません。木工を仕事にしているのですから、鉛筆くらいはちゃんと削れないと。鉛筆は普通のカッターナイフで削っています。削りやすくはありませんが、鉛筆の芯は硬いので刃物が痛みますから。

木工と鉛筆削りF杵作りのように正確な作業を要求される仕事のときは、「HB」よりちょっと硬めで「H」より濃いめの「F」がちょうどいい。ところが残念なことに愛用の三菱ユニスター「F」は廃番となってしまいました。あんまり人気ないみたいです。

臼掘り用の手チョウナの話

臼掘り用手チョウナ色々臼掘り用の手チョウナと一口に言っても様々な形があります。主に職人によって異なるのですが、色んな出会いからこれだけの手チョウナを使っています。この中の1個あれば臼は作れるのですけど、削る場所や臼の大きさで使い分けています。

臼の中を手チョウナで削る1臼作りで最も重要な手チョウナはこれ。ちょっと変わった形で使いにくそうですよね。当方の臼の掘り形状はミカン掘りと呼ばれていて、最も大切なのは丸過ぎず平ら過ぎずというカーブです。この手チョウナを使うだけで、自然と臼の中の底をちょうど良い感じの曲面に導いてくれるんですよ!

臼の中を手チョウナで削る2中の掘り方でもう一つ大切なポイントがあって、中の底から側面への立ち上がり部分の削りです。当方では手返しがしやすいように浅めに掘っているのですが、中が広く見えるようにこの立ち上がり部分をしっかり削っています。逆にこの部分の削りが甘いと、深い臼でも狭く感じてしまいます。臼選びでは中の深さだけではなく、形状も注目してくださいね。

臼完成しました!

臼完成するやっと臼が完成しました!大きい臼だったので大変でした。本当はまだ未完成で手掛け(持ち手)を作らないといけません。それは後日作るということにして、とりあえず完成とします。

臼掘り道具1臼の中を削るのにこんな道具を使っています。台が反った小さいカンナと手チョウナです。臼用のカンナは市販のものを自分で刃と台を調整して欲しいカーブに仕立てています。

臼掘り道具2ヤリガンナの仲間の道具も使っています。今はカンナと言えば台カンナですが、室町時代に大陸から入ってきた新しい道具です。それ以前はヤリガンナはただカンナと呼ばれていました。台ガンナと区別するためにヤリガンナになったんです。現在では手掘り臼職人もほとんどが台ガンナ派で、ヤリガンナを使える職人はほとんどいなくなってしまいましたね。

臼の中側を掘っています

臼の中の荒掘り作業臼の中側を掘っています。オノで掘った後は手チョウナという道具で掘っていきます。臼の中側の形状を決める最も重要な工程です。じつは手道具の中で手チョウナが一番好きで、臼作りで一番楽しい作業なんですよ。

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