臼掘り用の手チョウナの話

臼掘り用手チョウナ色々臼掘り用の手チョウナと一口に言っても様々な形があります。主に職人によって異なるのですが、色んな出会いからこれだけの手チョウナを使っています。この中の1個あれば臼は作れるのですけど、削る場所や臼の大きさで使い分けています。

臼の中を手チョウナで削る1臼作りで最も重要な手チョウナはこれ。ちょっと変わった形で使いにくそうですよね。当方の臼の掘り形状はミカン掘りと呼ばれていて、最も大切なのは丸過ぎず平ら過ぎずというカーブです。この手チョウナを使うだけで、自然と臼の中の底をちょうど良い感じの曲面に導いてくれるんですよ!

臼の中を手チョウナで削る2中の掘り方でもう一つ大切なポイントがあって、中の底から側面への立ち上がり部分の削りです。当方では手返しがしやすいように浅めに掘っているのですが、中が広く見えるようにこの立ち上がり部分をしっかり削っています。逆にこの部分の削りが甘いと、深い臼でも狭く感じてしまいます。臼選びでは中の深さだけではなく、形状も注目してくださいね。