臼の道具はチョウナが多い

臼作りの道具(手ちょうな)の研ぎ)雨続きで臼作りが中断しているので、これから使う手道具を研いでいるところです。写真は臼作りで最も重要な手道具で、臼の中を削って形状を作る「手ヂョウナ」です。臼作りにはチョウナ系の道具が多いですね。チョウナは刃に対して柄が直角に付いている大工道具のことです。

臼の中の荒掘り使う長いチョウナ臼の中を荒掘りするためのチョウナは先端が長く作られています。中の荒掘りはこのチョウナとオノを使います。使い方は荒っぽいですが、先端部分のカーブ具合がとても微妙で気難しい道具です。鍛冶屋さんには何度も修正してもらい、さら自分で砥石で調整して、やっと使えるようになりました。

臼上面を削るための樫の重りを付けたチョウナ一般的なチョウナも使います。普通はエンジュの曲がった柄を付けますが、これは樫材の柄で重りの役目があります。樫の重さを利用することで堅いケヤキが削りやすくなります。このチョウナは臼上面の内側に傾斜を作るときに使用するもので、他にも臼の外側や底面用にも専用のチョウナがあります。
ただ、チョウナはほとんどが荒掘りで使うため、カンナで仕上げではその削り痕は残りません。